・「最近、前髪が割れるようになってきた」
・「つむじの地肌が見えてきた気がする」
そんなふうに感じ始めると、どんな髪型にすれば良いのか迷ってしまいますよね。薄毛になると「隠した方がいいのか、それとも出した方がいいのか」と悩む方は非常に多いです。「どんな髪型が似合うのか教えて欲しい!」というお客様も数多く来店されます。
美容師として数多くのお客様を担当してきた経験からお伝えすると、薄毛でも似合う髪型は必ずあります。

諦めるのはまだ早いです!
そこで髪型選びで大切なのは「今の薄毛の進行度」と「どのタイプの薄毛か」を見極め、それに合った髪型を選ぶことです。この記事では、進行度別・タイプ別におすすめの髪型を分かりやすく解説しながら、スタイリングの注意点までをまとめました。
読み終わる頃には「自分に合った髪型のイメージ」が明確になり、明日からのスタイル選びに自信を持てるようになるはずです。ぜひ最後まで読んで、自分に合った髪型を選ぶ参考にしてください。
ハミルトン・ノーウッド分類で見る薄毛の度合いチェック


ハミルトン・ノーウッド分類とは、男性型脱毛症(AGA)の進行度を示す国際的な基準のひとつです。生え際や頭頂部がどのように薄くなっていくかを7段階に分けており、薄毛の研究や治療の場面で広く用いられています。
さらにこの分類では、額の生え際が後退していく「M型」、頭頂部から薄くなる「O型」、そして両方が進行してつながる「U型」など、特徴的なパターンを明確に示しています。自分がどのタイプに当てはまるのかを把握することで、髪型選びや今後のケア方法を考える上で役立ちます。
次の項目以降では、このハミルトン・ノーウッド分類による1〜7レベルの薄毛の度合いと、M型・O型・U型のような薄毛の種類といった2つの視点から似合わせやすいおすすめの髪型をご紹介していきます。
レベル1、2(軽度:前髪が少し割れる程度)
薄毛初期にあたるハミルトン分類1・2であれば、髪型の選択肢はまだまだ広いです。具体的には前髪が少し割れる、生え際が気になるという悩みが出てくるので、そういった悩みがある人はこちらの記事で詳しく解説しているので見てください。→はげて見えるのは思い込み!?前髪が割れやすい男性必見|解決のコツと予防策
ではおすすめの髪型を4スタイルご紹介します。
おすすめの髪型4選
- ナチュラルマッシュ
前髪を下ろして自然に馴染ませるスタイルです。直毛で割れやすい方は軽くパーマをかけると扱いやすくなります。スタイリング剤を付けなくても自然にまとまりますが、使う場合はドライ系を少量にしましょう。


- ショートレイヤー
トップに段差を入れて動きを出すことで、軽さとボリューム感を演出できます。スッキリした髪型が好きな人おすすめです。


- ソフトツーブロック
サイドを自然に短くすることで輪郭が引き締まり、清潔感が高まります。強めの刈り上げではなく、ナチュラルに仕上げるのがポイントです。


- ナチュラル七三分け
M字が軽度の場合は、自然な分け目を作ることでカバーできます。スーツとの相性も良く、ビジネスシーンにおすすめです。


レベル1・2は「選択肢が広い」段階です。隠そうとしすぎず、ライフスタイルや好みに合わせて髪型を楽しみましょう。
レベル3〜4(中度:生え際やトップが気になり始めた)
この段階では「隠す」より「活かす」方向にシフトすることが大切です。清潔感を出しながら自然に仕上げるため、セットは必須になります。
おすすめの髪型3選
- ショートアップバング
前髪を立ち上げて額を見せるスタイルです。隠さないことで逆に爽やかさや男らしさを演出できます。


- ツーブロックショート
サイドを刈り上げ、トップにボリュームを残すスタイルです。輪郭がシャープに見えやすく、清潔感も出ます。


- 七三スタイル
M字が気になり始めた方でも、分け目を工夫すれば自然に馴染みます。スーツとの相性も良く、ビジネスシーンでも好印象です。


ツーブロックを取り入れる場合


ツーブロックは髪型そのものではなく「髪型の要素」として取り入れるものです。
- メリット
- 清潔感が出る
- くせ毛を抑えられる
- アクセントになり全体にメリハリがつく
- デメリット
- バランスを誤ると一気に不自然に見える
- 2〜3週間でメンテナンスが必要
- 他のスタイルに移行しにくくなる
レベル2〜4は「清潔感」と「セット感」で印象を良くする段階です。
レベル5〜7(進行:M字や頭頂部がはっきり目立つ)
ここまで進行すると、無理に隠すスタイルは逆効果になります。大切なのは潔さと清潔感です。
おすすめの髪型2選
- ショート〜ベリーショート・坊主
中途半端に隠すよりも、短くして爽やかに整える方が好印象です。


- ソフトモヒカン
トップに高さを残すことで、頭頂部の薄さを分散させることができます。輪郭がシャープに見えるのも特徴です。


レベル5〜7では「見せる勇気」と「清潔感」がカギになります。
薄毛タイプ別のポイント(M型・O型・U型)
1. M型(生え際タイプ)
額の両端、こめかみ部分から髪が後退していくタイプです。
アルファベットの「M」のような形になるのが特徴で、「おでこが広くなった」と感じやすく、比較的若いうちから気になるケースが多いです。ちなみに私自身も生え際がこのMタイプで、悩んでます。


七三やマッシュで自然にカバーできますが、進行してカバーしきれなくなったらベリーショートがおすすめです。
2. O型(つむじ・頭頂部タイプ)
頭頂部、「つむじ周辺」から薄くなっていくタイプです。
上から見ると丸く「O」の形に見えることからO型と呼ばれます。本人よりも他人に先に気づかれることが多く、対策が後手に回ってしまうケースが多くなりがちです。


トップに動きを出すスタイルが効果的です。ソフトモヒカンが相性◎です。
3. U型(前から後ろに広がるタイプ)
前頭部から頭頂部にかけて広い範囲で薄毛が進行するタイプです。
生え際からぐるっと後退して、アルファベットの「U」のように見えるのが特徴。M型とO型が合体して進行したようなパターンともいえます。


清潔感重視で短髪にまとめるのが最も自然です。
長めスタイルが好きな方へ
Mタイプ:マッシュやウルフでM字を隠せます。
進行すると逆効果になるため注意が必要です。


Oタイプ:オールバックで頭頂部の薄毛をカバーできます。
ただしカバーできる限界値があるので、オールバックでもトップが透ける場合はショートヘアにしてワックスでトップを立たせるのもアリです。


Uタイプ:長髪は基本的におすすめできません。


おすすめのスタイリング剤と正しい使い方
- おすすめ:ドライ系・マット系ワックス(自然な毛束感やボリューム感を出せる)
- 注意点:つけすぎはNGです。。指先に伸ばし、毛先を中心につけるようにしましょう。
まとめ
薄毛でも髪型の選び方次第で印象は大きく変わります。
- レベル1〜2:まだ自由に髪型を楽しめる段階
- レベル3〜4:活かす方向へシフトする段階
- レベル5〜7:潔さと清潔感で勝負する段階
さらにM・O・Uのタイプごとに工夫すれば、無理なく自然に馴染む髪型を選ぶことができます。
大切なのは「隠すこと」ではなく「自然に馴染ませること」。正しく選べば、薄毛でも十分にカッコよく見せることができます。ぜひトライしてみてください。
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